チュートリアル 2: PDF の編集および修正の基礎

概要

このチュートリアルでは、PitStop Pro のさまざまなツールを使用しての作業について紹介します。各ツールの役割および互いの関係を理解することで、PitStop Pro での作業をより効率的に行うことができるようになります。

チュートリアルの目標

最終的な印刷プロダクションに進む前に小規模な修正を行う。このチュートリアルでは、次の項目について学びます。

マーケット アプリケーション

通常、制作または配布に進む前に、PDF に対して小規模な変更を行う必要があります。このシナリオでは、プリプレス システムによって追加されるマークとの干渉を避けるため、要素が正しいカラー スペースであることの確認、ブリードの修正、アプリケーション マークの削除を行い、最終印刷に向けたチュートリアル 文書の準備を行います。

チュートリアルの長さ

このチュートリアルは約 15 分の長さです。

必要なツール

このチュートリアルでは、次のツールが必要です。

再作成の手順


  1. Acrobat Pro で「Kreatieve_Keuken.PDF」を開きます。
  2. [Enfocus プロセス - プリフライト (Enfocus Processing - Preflight) ] を開き、Ghent PDF Workgroup 2008 Specification セット (詳細についてはチュートリアル 1 を参照) から「SheetCMYK_1v4」を実行します。
  3. 最初のエラーである「RGB カラーが使用されています」をクリックします。このエラーをクリックすると、その原因となっている画像の 1 つが Acrobat プレビューで強調表示されます。

    選択を展開して、エラーの原因となっている 2 つのオブジェクトを表示します。2 つのオブジェクトを交互にクリックして、エラーの原因となっている両方の画像を確認します。どの画像が RGB であるかに注目します。

    チュートリアル 1 で説明したとおり、プリフライトから画像を修正できますが、今回はEnfocus インスペクタを使用して画像を修正します。

    この方法は、ページのどの要素を変更するかについての制御を高めたい場合、修正が必要な要素を既に認識している場合に役に立ちます。

  4. Enfocus インスペクタおよび [Enfocus プロセス - プリフライト (Enfocus Processing - Preflight) ] ウィンドウを閉じます。
  5. Acrobat の [ツール(Tools)][PitStop 検査 (PitStop Inspect) ] を選択し、使用可能なツールを表示します。選択ツールをクリックし、チュートリアル ファイルの表示から RGB 画像を選択します。
  6. Enfocus インスペクタ を開きます。Enfocus インスペクタ を開いた状態で、最初のツールセットである [塗り/線(Fill and Stroke)] をクリックします。画像が選択された状態で、画像が RGB カラーであることが示されていることに注目してください。
  7. カラー モデルを RGB から CMYK に変更します。[アクション (Actions) ] メニュー (ほとんどの PitStop Pro ウィンドウおよび機能の右上部分) で、[CMYK に変換 (環境設定を使用) (Convert to CMYK (using Preferences))] を選択して、この画像のカラー モデルを変更します。
    Note: この画像は、連続階調の画像であり、オブジェクト フィルではないため、インスペクタを使用して画像ピクセルを修正できません。ただし、画像の下にある「KOFFIE」などのテキスト オブジェクトを選択すると、スライダを移動することでカラーを修正できることが確認できます。

    インスペクタ ページのさまざまな要素や機能を選択して、インスペクタを自由に試してみてください。PDF ファイルで選択したオブジェクトのタイプに基づき、インスペクタ内で返される値が変化することが確認できます。

  8. Enfocus インスペクタ を閉じます。
  9. ページ ボックスを表示および設定する。

    この手順では、PDF に対して正しいページ ボックスが定義されていることを確認します。この操作は、ページの整列にトリム ボックスを使用する面付けプログラムなどのダウンストリーム アプリケーションで重要になります。

    Acrobat の [ツール (Tools) ] パレットで、[PitStop 表示 (PitStop View) ][ページ ボックスを表示 (Show Page Box) ] ツールの順に選択します。

    [ページ ボックスを表示(Show Page Box)] を有効にすると、ページの周りに赤色のアウトラインが表示され、クロップ マークに対して何も整列していない状態で表示されます。これは、この PDF 文書でトリム ボックスが検出されなかったことを示します。

    Acrobat の [ツール(Tools)] パレットで、[PitStop プロセス (PitStop Process) ][グローバル変更 (Global Changes) ] ツールの順に選択します。

    グローバル変更では、単一のクリックで、要素、ページまたは文書全体に対して修正および修復を適用できます。各グローバル変更は PitStop Pro 内で事前定義されており、特定の機能を実行します。ただし、多くのグローバル変更には、ユーザー オプションがあり、必要に応じてのカスタマイズが可能です。

    [グローバル変更 (Global Changes) ] ウィンドウが表示された状態で、ページ セクションに移動し、展開します。最後のオプションである [ページ ボックスをマークに設定 (Set Page Boxes to Marks) ] をダブルクリックします。

    [ページ ボックスを設定 (Set Page Boxes Open) ] が開かれている状態で、この機能で使用可能なオプションを確認します。 PitStop Pro では、カラーまたはカラー ビルドのいくつかのバリエーションを使用してページ マークを検索できる一定の柔軟性が提供されています。さらに、手動で追加されているクロップ マークは完璧に整列されない場合があります。[マークの位置の許容範囲 (Allowed Marks Position Deviation) ] の値によって、この不正な整列が発生します。ただし、今回のこの PDF では必要ありません。

  10. [ページ ボックスをマークに設定 (Set Page Box to Marks) ] ウィンドウを閉じ、文書全体に対してグローバル変更を実行します。 

    [ページ ボックスをマークに設定 (Set Page Box to Marks) ] 機能を選択し、「文書全体」に実行されるように設定されていることを確認し、[実行 (Run) ] ボタンをクリックします。 

    完了すると、青色のページ ボックスのガイドがそれぞれのクロップ マークと完璧に整列されていることが確認できます。

    このグローバル変更を適用すると、文書にページ ボックスが定義され、ブリードの管理が可能になります。

  11. 文書内でブリードを拡張する。

    次に、グローバル変更を適用して、ページ ボックス外にブリードを拡張します。Acrobat 内で最初のページを縮小表示し、レイアウト全体が表示されるようにします。ページの要素が文書の左側でブリードされていないことに注目してください。

  12. Acrobat ツールの [PitStop プロセス (PitStop Process) ] で、[グローバル変更 (Global Changes) ] をクリックします。
  13. [ページ (Page) ] カテゴリで、[ブリードを拡張 (Extend Bleed) ] をダブルクリックします。

    この操作によって、[ブリードを拡張(Extend Bleed)] の [Enfocus グローバル変更エディタ (Enfocus Global Change Editor) ] が開きます。[トリム ボックスの外側のブリード (Bleed beyond the trim box) ] に、ブリード量として「0.125 インチ」 (または 3 ミリ) と入力します。

    [実行] ボタンをクリックして、新しい値を適用します。

    何も変更されないことに注目してください。このグローバル変更を実行したときに画像がブリードされない理由は 2 つあります。1 つの理由は、画像データが存在しておらず、実際に画像データがページの端で止まっているためです。これは、拡張可能であるグラフィック (ベクトル) オブジェクトには影響しません。もう 1 つの理由は、画像が正確にページ トリム ボックス上で終わっておらず、その一方でブリードに入り込むクロップ済みの画像データが存在するためです。

    存在する条件を確認するため、「ブリードを拡張(Extend Bleed)」グローバル変更を再び開きます。

    [トリム ボックスまでの距離 (Distance to trim box) ] に、「2 pt」という値を入力します。[トリム ボックスの外側のブリード (Bleed beyond the trim box) ] が「0.125 インチ」 (または 3 ミリ) であることを確認し、[実行 (Run) ] をクリックします。

    画像およびグラフィック オブジェクトがトリム ボックスを超えて拡張されます。



  14. 検索と置換を使用して、発行日付を更新する。

    次に、[Enfocus テキストの検索と置換 (Enfocus Find And Replace Text) ] 機能を使用して、発行年度を更新します。  

    [PitStop Pro] メニューから、[オブジェクト(Object)] を選択し、拡張メニューから [Enfocus テキストの検索と置換 (Enfocus Find And Replace Text) ] を選択します。

     

    [検索(Find)] テキストボックスに「2004」と入力し、[置換 (Replace) ] テキストボックスに「2012」と入力します。[次へ(Next)] ボタンをクリックし、最初の「2004」を検索します。検索結果が下線とともに強調表示されます。

    [検索結果を置換 (Replace Find) ] ボタンをクリックして、現在の値を置換し、次の一致を検索します。文書の最後に達するまで、[検索結果を置換 (Replace Find) ] ボタンを繰り返しクリックします。

  15. アプリケーション マークを削除する

    この手順では、ユーザーまたはレイアウト アプリケーションによって追加されたマークおよびスラグ ラインを削除します。この手順では、アクション リストを使用します。

    Acrobat の [ツール (Tools) ] で、[PitStop プロセス (PitStop Process) ][アクション リスト (Action Lists) ] の順に選択します。

    アクション リストは、PitStop Pro の最も強力な機能です。アクション リストは、アクションの組み合わせ、プリフライト プロファイル、グローバル変更であり、それらを単一の機能にまとめることができます。PitStop Pro には、必要に応じて編集および修正が可能な、事前インストールされた豊富な機能が用意されています。アクション リストの詳細については、リファレンス マニュアルを参照してください。

    [ページ (Page) ] にスクロールし、[プリンタ マークの削除 (Remove Printer Marks) ] を選択して [実行 (Run) ] ボタンをクリックします。トリム ボックスの外側のマークおよびスラグ ラインがすべて削除されます。

  16. [グローバル変更 (Global Changes) ] に戻り、カスタム スラグ ラインを追加します。

    プリンタ マークを削除しているため、ここでは独自のスラグ ラインをページに追加します。


    1. [標準(Standard)] > [追加(Add)] > [変数テキストを追加(Add Variable Text)] にスクロールし、編集する[変数テキストを追加(Add Variable Text)] グローバル変更機能をダブルクリックします。

      このグローバル変更では、トリム ボックスおよびブリード領域の外側のページの左下側に現在の文書名および文書のページ数を示すテキスト文字列を追加できるようにします。

    2. [テキストの設定 (Text Settings) ] セクションで、[変数を使用... (Use Variable...) ] ボタンをクリックし、[変数を使用 (Use Variable) ] ダイアログを表示します。
    3. 「%Current Document Name%」をダブルクリックして選択し、[Enfocus グローバル変更エディタ (Enfocus Global Change Editor) ] ウィンドウにダッシュ (—) などのセパレータを入力します。
    4. [変数を使用 (Use Variable) ] ボタンを再びクリックして、「%Page Number%」を挿入します。
    5. その後ろに「of」を入力し、「%Page Count%」という最後の変数を挿入します。
    6. 最終的な文字列は、 %Current Document Name% — %Page Number% of %Page Count% のようになります。
    7. 次に、フォント サイズを 9 ポイントに変更し、カラーをグレーの設定のままにします。
    8. [位置 (Position) ] セクションで、次のように文を設定します。X 0.25 in (7mm)、Y -0.25 in (7mm) のオフセットを使用して、トリム ボックス左下に合わせてテキストの左下を配置します。
    9. [保存して実行 (Save and Run) ] ボタンをクリックして、スラグ ラインをファイルのすべてのページに適用します。これでチュートリアルは完了です。
  17. 変更を保存せずにチュートリアル 文書を閉じます。